帚木蓬生 ランキング!

帚木蓬生 閉鎖病棟 (新潮文庫)

私は施設に勤めているのですが、登場人物たちのこだわりや(人の処方した薬な飲まない、荷物を肌身離せないなど)性格、言動など、どこをとっても人間くさく、その生々しさに驚きながら読みました。想像力をもって描かれているのであれば、ただただ感服です。素晴らしい。どうしてそんなに彼らの気持ちが分かるんだろうと本当に驚きました。彼らは自分のしたいことをちゃんと知っていて、自分に対して嘘偽りなく生活していました。生活するということは、つまり生きていくということはいたってシンプルなことだと思えました。前半の彼らの生い立ちが丁寧に描かれている部分では、どう繋がっていくのかが分からず、読み進めるのがしんどいなぁと感じましたが、後半は一気に読み終え、深く感動しました。演芸会での劇のシーンが大好きです。 閉鎖病棟 (新潮文庫) 関連情報

帚木蓬生 悲素

541頁にも渡る力作。和歌山毒物カレー事件について、かなり詳細に記述している。事実を元にしているようだ。なぜ詳細に書けるかと言うと、主要参考文献に31冊挙げている通り、かなり調べ上げている。小林 真由美(著書の中の名前)は、カレー事件以前にも砒素を使っており、そのことにも触れている。砒素は、カレー事件で知られることになったが、砒素の症状がどんなものか、それまで医者にも知られておらず、小林 真由美の周り(夫も含む)で、何人も砒素中毒になるが、別の診断を下されていた。「何人も」だけではなく、同一人物に「何回も」である。砒素を盛られた人物は、保険金を掛けられていた。入院給付金も掛けており、1日の入院で10万円も支給されるため、死亡しなくても金を手に入れていた。同一人物に複数掛けており、1人1ヶ月で17万円にも掛け金が及んでいたようだ。そのため、これ程の大金を支払っていける筈もなく、収入を得るため、砒素を盛ることを繰り返すのである。カレー事件まで、小林 真由美は「砒素はバレナイ」と思っていたに違いない。7/25に開催された例の夏祭りは、6/30に実施することが決定した。その直後、小林 真由美は7/7に1口、7/18に2口新たに契約している。これは、近々砒素を使うために契約したのだろう。 悲素 関連情報

帚木蓬生 帚木蓬生の世界~自身が語る作品に込める想い~ [DVD]

たまたま、今年、NHKEテレで帚木さんに 檀ふみさんがインタビューをする番組を見て、とても感動しました。それから、帚木さんの代表的な何冊かを読んでこのdvdを購入した次第です。お顏や表情を見てるだけでも、この方は心底優しくて弱い人への思いやりがある・・それは、本に出てくるきめ細やかで魂の入った人物描写を見ていてもよくわかります。インタビューは作家になった経緯とか、作品を作るご苦労、又、重篤な病を体験された時のエピソードなどもアツく話されています。飾らないお人柄が魅力的で引き込まれました。今後とも頑張って時代の持つ「影」の部分をぜひぜひ書いてください。帚木さんのヒューマニティあふれる作風や「時代」や「歴史」に対する批判的な視線から考えると・・個人的には、、2011年の「福島原発事故」以降ふるさとを失った人達の話などは、帚木さんなら、強い力を持って訴えて下さるのではないでしょうか追記・・・このdvdの収録時間が少し短いのが残念でした。しかし、帚木さんの読者なら、きっと人間的な魅力あふれてる映像に心が癒されると思います 帚木蓬生の世界~自身が語る作品に込める想い~ [DVD] 関連情報

帚木蓬生 天に星 地に花

高松凌水と大石堪治のお話です。近くに住んでいるので、地名などなじみがあるのでわかりやすいと言うこともあります。高松凌雲が今の小郡市の出身だと言うことも知りませんでした。百姓一揆の話などが交えられています。箒木蓬生の本は「水神」以来少しは読んでいます。 天に星 地に花 関連情報

帚木蓬生 三たびの海峡 [DVD]

美しいです。他の方のレビューにもありましたが…。勿論、戦争下・戦後・現代にまで至る悲劇を描いた、王道を行く物語が胸を打ちました。レンタルVHSの時代に鑑賞し、DVD化を待ち望んでいた作品です。私にとって作品の良し悪しの判断基準は、また観たいと思うか否かです。小難しい、あれやこれやはさておいて、私的にはお宝のひとつになりました。 三たびの海峡 [DVD] 関連情報




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