3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代 1 (ジェッツコミックス)
原作以上のものはないからだ。今作はアクション漫画家である西川秀明先生が描いた、3月のライオンのスピンオフ作品、「昭和異聞 灼熱の時代」です。当然ながら今作に求められる要素は本編にあるような人物造形や心裡の繊細な描写……などではありません。あるべきは本編を知らない読者が本編を知る切っ掛けの1つとして。そして、アクション漫画のような勢いと迫力を通じて将棋の魅力を伝えられるかでしょう。読んだ限りでは、少なくともこの点において満たしているように感じました。決して、キャラクターに魅力がないわけではありませんし、本編と同じようなものを期待して読めばガッカリすることはあっても、それは求めていたものが無かったというだけで漫画として駄目なわけではありません。ギラギラとした熱気のある時代背景は作風に合っていますし、敗北の泥沼から立ち上がろうとする神宮寺の目は西川先生の得意なその目です。非常に勇気ある作品です。個人的には、スピンオフというものは本編に対して別物であったほうが望ましいと思っています。冒頭で書いたように、原作以上のものはなく、本編をなぞったような雰囲気の作品では本編に迫る事が困難なのです。そんな作品が出た場合、あってもなくても変わらないような感じになるであろうことがなんとなく想像付くと思います。かと言って、全くの別物を投じるというのは了承する方も描く方も相当に勇気がいるでしょう。どうなるか予想もできない面白さもあるとは思いますが。しかしアーク・ザ・ラッドⅡのコミカライズ、ゲッターロボダークネスで賛否がわかれた事もある西川先生です。本編とだいぶ雰囲気が変わることは決定的でした。それでも敢えてスピンオフを出したかと言ったら、合う合わないはあるにせよその違いを楽しんでもらいたかったということになるのではないでしょうか。私としては、全くの別物にガッカリと言うべきでなく、「異聞」という看板に偽りなしと言うべき作品だったと言えます。第二巻も楽しみです。 3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代 1 (ジェッツコミックス) 関連情報
描き下ろし「女教師優子」(カラー版) (ジェッツコミックス)
ZMANの人と言うか職業・殺し屋の人と言うかで世代が分かります。デーモンハート? 握手しましょう。西川先生の描くお胸は素晴らしいですよね。そして年上の女性キャラもサイコーです。その二つが合わさってメインに据えられたこの作品は最強に思える。おねショタものとしても良い出来なので、すきなひとはぜひ!! 描き下ろし「女教師優子」(カラー版) (ジェッツコミックス) 関連情報